*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 理論懇ニュース  1997年4号 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 発行: 理論天文学懇談会事務局     (東京大学理学系研究科天文) 電話: 03-3812-9224 ファックス:03-3813-9439 e-mail: shigeyama@astron.s.u-tokyo.ac.jp 1997年10月23 日 【報告事項】 ---------------------------------------------- 事務局会計報告 ---------------------------------------------- ●会計報告(10/21/'96 ~ 10/07/'97) 単位は円 前年度繰り越し (1) 390,827 ------------------------------------------------------- 収入(会費) (2) 484,000 ------------------------------------------------------- 支出 ------------------------------------------------------- 理論懇ニュース印刷、発送費合計 88,888 年会費の督促状印刷、発送費合計 1,670 文具 294 「運営委員会」開催費(弁当代) 4,300 「第9回理論懇シンポ」 集録印刷費補助等 212,402 謝金(事務補助) 24,000 謝金(ネットワーク管理: 含振り込み手数料) 20,315 FAX料金(含振り込み手数料) 17,435 理論懇事務用品送料 1,370 会費払込料金 8,150 ------------------------------------------------------- 支出総計 (3) 378,824 ------------------------------------------------------- 繰り越し (1)+(2)-(3) 496,003 ---------------------------------------------- 京大基研からの報告 ---------------------------------------------- (1)98年度前期共同利用研究計画を募集。12月1日締切。 (2)外国人研究員としてJ. Imamura氏が6月から9月まで滞在。 来年度はIsrael氏が3月から6月まで滞在予定。 (3)国際会議(700万円規模)を99年度に募集? (4)1週間以内のビジター制度がある。3週間以前に応募できる。 (5)COE研究員/基研研究員を宇宙関係から1名採用する見込み。 (6)その他、アトム型研究員、地域スクール・ゼミ派遣などの事業を行っ ている。 ---------------------------------------------- 国立天文台からの報告(観山正見) ---------------------------------------------- (1)国立天文台は、設立後10周年を平成10年7月に迎えるに当たり、 それまでの活動と今後の将来計画を評価してもらうため、今年11月に 国際第三者評価を実施します。 (2)また、今後の10年の将来計画をまとめた国立天文台第二期整備計画 基本構想案を策定しました。第三者評価を受けて最終計画にまとめる予定で す。 (3)人事異動、今年度定年退職者のポスト補充のため合計8ポストの人事 公募 (教授3名、助教授2名、助手3名)を行っています。詳しくは天文月報に 掲載され ますのでご覧下さい(10月20日頃発行)。理論天文学研究系の公募はあ りません。 (4)今年度末で、台長、その他主な主幹の任期が満了となりますので改選 日程が 組まれています。 (5)天文学データ解析計算センターのユーザーズミーティングが開催予定 です。 (6)今後の国立天文台の主な予定    11月12日ー14日 *第三者評価    11月25日ー27日  天文学データ解析計算センタユーザーズミ ーティング    12月3日      *運営協議員会  台長候補者の推薦、人事 案件など    12月8日      *評議員会    次期台長の選出    12月         すばるファーストライトシンポ    12月24日ー26日  理論懇シンポ     1月28日     *運営協議員会  人事案件など ---------------------------------------------- ADSミラーについて ---------------------------------------------- ADSミラーサイトは現在、国立天文台でAbstractサービスを行っている。 Article Serviceを行うためには300GB のhard diskが必要である。理論懇談 会運営委員会から天文台長に要望書を送付したところ、その効果は絶大で、 購入資金の半分ほど(500万円)を天文台長留め置き金から支出することが決 まった。年内に開始される予定。 以下に市川伸一氏による報告を掲載。 ★ADS(Astrophysics Data System)ミラーの現状と今後★ 1997.09.27 国立天文台天文学データ解析計算センター 市 川伸一 ●経緯 国立天文台天文学データ解析計算センターでは本年始めより、米CfA と連絡 をとりつつADSミラーの実現に向けて作業を進めてきた。サーバーとし てCfA と同じ機種(Sparc1000E)を所有していたため、メモリーおよび磁気ディ スクの 増設のみを3月までに行ない、ADS担当として教務補佐員(週2日勤務 )多賀 正敏を4月より雇用して作業を進めた結果、5月20日より、Abstract Service の公開を始めることができた。 引き続き、 Article Service 実現に向けて(磁気ディスク300GB 導入な ど)の動きをはじめた。この磁気ディスクは天文学データ解析計算センタ ーの運 営費の範疇にはなく、各種予算をあたったが、国立天文台研究支援経費( いわゆ る台長留め置き金)から500万円をいただくことができた。採択にあた っては 理論懇からの要望書の効果が、絶大であったことは言うまでもない。 ●現状 しかしながら300GBの磁気ディスクはこの金額だけでは購入できず 、現在 不足金額を補うべく努力中である。おおよそのめどは立っている。 一方、現在 Article Service の一部分の 54GB分をテープライブラ リにお さめて運用している。テープでも米国へのネットワーク経由アクセスより は早く、 役には立っているが、テープへの書き込み時間がきわめて長大であるため 現在の 量にとどめている。 また、ADSミラーを単なるミラーとしてだけではなく、付加価値をつ けて運 用しようとしている。現在は日本語マニュアルを付加している。 ●今後 以下を進めている。 ・300GB磁気ディスク導入と Article Service の開始。 年内開始を目標にしている。 ・サーバーの専用化 現在のサーバー上では他の巨大データベースなども運用している。それ らを一 つのマシンで運用するのは非能率であり、ADS(および ApJ)専用サ ーバー への移行をはかっている。 ・日本独自論文(日本語など)の付加 将来PASJなどのスキャンを日本が分担する(現在PASJのスキャ ンは米 国で行なわれている)ことも念頭において、国立天文台欧文報告、和文 報告の スキャンをテスト的に進めている。日本独自部分としてリンクを行なう ことを 考えている。 ・ApJのミラー 最近のApJの Article はシカゴにリンクされており、実体はADS 内には 存在しない。こちらのアクセスも便利にするためにApJのミラーも行 なおう と検討を進めている。ただし、シカゴへのアクセスと同様の制限(本誌 を購読 している機関からは申請によりアクセスが可能となる)が加わる。 ●ADS日本ミラーの使い方 http://ads.nao.ac.jp にアクセスし、 Abstract Service を選択する 。使用 法がわからない場合には、上の方にある日本語マニュアルのところをクリ ックし てマニュアルを参照すると良い。 以上。 ---------------------------------------------- 第10回 理論懇シンポジウムのお知らせ ---------------------------------------------- 1997年度の理論懇シンポジウムは ``宇宙・天体の形成と進化 - 21世紀 への新展開 -''をテーマとして、12月24日(水)から26日(金)まで、「 国立天文台」で開催されることになりました。 内容は理論的な話を中心に ・宇宙論1 量子重力、量子宇宙論、インフレーション、重力波、3Kゆらぎなど ・宇宙論2 high z QSO、銀河形成、宇宙論パラメータ、元素合成、重力レンズ など ・銀河、銀河団 銀河団の化学進化、銀河の化学進化、SNR、銀河内のガスの進化 ・星形成 恒星形成、惑星形成、IMF、MACHOs、Brown Dwarf、コンパクトオブ ジェクト形成 その他 ・MHD、太陽、星間雲など ポスターまたは、星形成、銀河など関連のあるセッションへ ・力学系、N体など 銀河、銀河団、銀河形成などに含める ・恒星・コンパクトオブジェクト、AGN 銀河、銀河団、星形成などに含める       午前      : 午後1 : 午後2  12月24日         : 宇宙論1 :宇宙論1 :宇宙論2  12月25日    宇宙論2 : 宇宙論2 :ポスター/理論懇総会 :懇親会  12月26日  銀河団、銀河 : 銀河団、銀河 :星形成 : 星形成 参加申し込みやポスターの扱いなどは別途、組織委員のほうから案内があり ます。 ---------------------------------------------- 理論懇メーリングリストの現状 ---------------------------------------------- 理論懇ネットワーク委員でメーリングリスト管理担当の廣瀬さんよりの、メ ーリングリストに関する現状報告です。 1995年12月より前任者の土屋さんから理論懇メーリングリスト (ML)の管理を引き継ぎました。ところが、1996年1月にホストの ハードディスクがクラッシュし、整備されていたソフトウェア設定、 環境は失われました。約1年前のバックアップから運用を始める ことになり、かろうじてMLを開始しました。 理論懇の事務局連絡用メッセージのカウンタは85ですが、40通 程度が実際に流れたメッセージです。半分しか配布が実現されて いない理由は、タイミングによって確率的に発生するエラーです。 MLの不調の報告があった場合には、テストをして再送をお願いす るか、残る手段はホストコンピュータの再起動のみという状態です。 それでも、1997年の3月時点では良好に動作していました。しか し、この8月以来、調子が悪くなり、同じエラーがより頻繁に起こる ようになりました。原因はホストとネットワークの相性にあると推測 しています。結局、1997年10月にホストコンピュータを新しいマシ ンに移し、MLではなく、ただのエイリアス方式に変更しました。こち らの方は確実にメッセージを配布できます。事務連絡用のファクス 機能は独立して動作するので、そのまま使用しています。 MLには投稿者の資格チェック、自動連番付け、過去のログの自動 配信等の高級な機能がありますが、その必要性よりは安定性の方 を重要視し、エイリアス方式で続けて良いと考えます。この場合、 費用、設備の追加は必要ありません。ファクスの管理があるので、 管理者は国立天文台理論天文学研究系にいる必要がありますが、 管理はかなり楽なはずですので、謝金も現状のままでよいと思わ れます。 ------------------------------ Masahito HIROSE National Astronomical Observatory ------------------------------ 【議題】 ---------------------------------------------- ApJミラーの推進の承認 ---------------------------------------------- ApJミラーが天文台で運営されるよう理論懇談会としても支援していくこと が承認された。 ---------------------------------------------- 理論懇シンポジウムへの経費援助について ---------------------------------------------- 今年度の理論懇シンポの世話人のかたから、財源が苦しく是非、理論懇経費 のほうからのサポートをお願いする旨の要望があった。議論の結果、理論懇 からは、繰越金より20万円支出することが決定した。その後、申し込みが終 わって具体的な出費が固まった段階で、必要なら追加を運営委員会に承認し てもらい、次の総会で事後承諾を得るという方針が承認された。追加で承認 できる金額は予算状況により、目安として15万〜20万円であることも了 解された。 ---------------------------------------------- 「日本の理論天文学の改訂版発行と会員名簿 ---------------------------------------------- 京都大学の方々が中心となって組織される編集委員会で「日本の理論天文学 」の改訂版を作成することになった。 名簿に記載されている情報は理論懇談会のホームページで修正ができるはず だが、現在、ホームページの運用がうまくいかない場合もあるので、「日本 の理論天文学」に名簿を掲載することも考慮する。但し、名簿はホームペー ジで見ることができれば良いという意見が多く、とりあえず名簿だけを単独 で印刷物にする必要はないということになった。 ---------------------------------------------- ネットワーク委員の交代について ---------------------------------------------- ネットワーク委員として、理論懇のメーリングリストを管理していただいて いる廣瀬さんより、委員を交代してもらいたい要望があり、検討することと なった。 ---------------------------------------------- 理論懇談会運営委員選出について ---------------------------------------------- 11月30日を投票締切日として理論懇談会運営委員選挙を行います。投票用紙 や被選挙人名簿は別途、郵送致します。