*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 理論懇ニュース  2004年第1号 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 2004年 1月20日 発行: 理論天文学懇談会事務局 内容:運営委員会委員長決定、2004年理論懇総会の議事録 ──────────────────────────────────── 理論懇会員の皆様、新年明けましておめでとうございます。 今年の最初の理論懇ニュースをお届けします。 2003年理論懇ニュース第2号で報告しましたように、 (新) 長滝 重博、北山 哲、大向 一行、柴田 大、犬塚 修一郎(副委員長) (継続) 白水 徹也、須佐 元、戸谷 友則、 西 亮一(委員長)、和田 桂一 (事務局) 蜂巣 泉 の11名が今年(2004年)の運営委員です。委員長は運営委員の互選により 西亮一(新潟大学)氏に決まりました。副委員長は委員長の指名により 犬塚修一郎(京都大学)氏になりました。今年1年、よろしくお願いします。 ──────────────────────────────────── 京都大学基礎物理学研究所研究会 国立天文台研究会 第16回理論天文学懇談会シンポジウム 理論天文学懇談会総会 議事要録 日時 1月7日(水) 17:30--18:45 場所 京都大学 基礎物理学研究所 講堂 議題 1. 理論懇事務局より 2. 天文台・基研からの報告 3. 次期シンポジウムについて 4. 日本の理論天文学の改訂について 5. シミュレーションワーキンググループより 6. 地球シミュレーターからの報告 7. 会費・選挙の方法について 8. 物理学会領域化について 1. 理論懇事務局より 山田さん(早大)より新運営委員の方々が報告された。 2. 天文台・基研からの報告 和田さん(国立天文台)より国立天文台からの報告が行なわれた。 ※ 計算センター = 天文学データ解析計算センター A. スタッフ人事関係 採用: 大向一行 氏(学振研究員)==> 理論天文学研究系助手(12月1日付) 異動: 安田直樹 氏(計算センター助手) ==> 東大宇宙線研助教授(11月1日付) 和田桂一 氏(理論天文学研究系助手)==> 位置天文天体力学研究系 助教授(1月1日付) 定年退官(3月末): 大木健一郎 氏(理論天文学研究系助教授) 選考中:  計算センター助手1名 データベース天文学関連 ポスト獲得努力中:  理論天文学研究系 助手1名 ポスト獲得努力中:  理論天文学研究系 助教授1名 B.計算機共同利用関係 2004年度は2003年度とおおむね同様。2004年2月締め切りでプロポーザルを募集する。 MUV(GRAPE)はホストを更新する予定。 C.法人化関係 2004年4月から  「大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天文台」 となる。 台内組織についての 2003年9月台長提案の概略: 「プロジェクト+4研究部+3センター」に  研究部:本籍、プロジェクトが主体   ・光赤外天文学研究部   ・電波天文学研究部   ・太陽天体プラズマ   ・理論天文学研究部 (理論天文学研究系スタッフ11名+天体力学 2名) 計算センターの将来像は不明な点が多い(センター長は4月に変わる予定) 意思決定機関としては以下のような構成が検討されている。 台長(海部氏、残り任期2年) 副台長(企画調整担当) 副台長(計画評価担当) 運営会議* 専門委員会* (理論、計セ関係は未確定) 財務ボード 人事ボード 研究計画委員会* プロジェクト評価委員会* *は、天文台外部の委員が入る 人事制度: 定年 60歳で再任審査、定年は65歳?まで段階的延長(現在は63歳までの延長中) 助手制度の変更が検討されている。 任期5年の「上級研究員」(公募) 5年後に審査(運営会議)を経て任期なしの「主任研究員」に。 法人化後の人事制度を考えるWG: 若手教授、助教授で構成。メンバー中の理論懇会員(杉山、福島) 意見の一例: “人事選考の結果についてある年限がたった時点で人事選考委員会  などの評価を行う必要があるのではないか” “人事交流の結果の後任ポストは当該分野に優先的に配分すべき” D. ALMAプロジェクト H16年度予算政府原案 H16〜H23年度 256億円 H16年度 10億円 2007年部分運用開始 2012年本運用開始 E. 法人化後の計算機共同利用 計算機レンタル料が保証された時代は終わった。 次期リプレース(2006年度予定)で、これまで同様の予算が保証されるという ことはない。 理論シミュレーションコミュニティの努力も必要である。 国立天文台(三鷹、ハワイ、水沢、野辺山)の計算機関連予算のリストラについて、 台内WGで検討中。 理論計算機専門委員会のもとに「次期計算機システム検討WG」がつくられた  メンバー:富阪、松元、梅村、柴田(大)、横山、牧野、小久保、和田 天文月報シミュレーション特集が組まれた(10,11,12月号)。 別刷り集を理論懇、国立天文台の協力で作成し、配付している。 希望の方は和田桂一(wada.keiichi@nao.ac.jp)まで。 理論懇に「理論シミュレーションWG」がつくられ(柴田大氏、須藤氏世話人)、 台長に要望書が出さ、台長から回答があった(11/17)。 回答への返答を準備中。これらについて、12/3,4の計算センターユーザーズミ ーティングで議論を行った 嶺重さん(京大基研)より京大基研からの報告が行なわれた。 A. 人事 助教授の公募については選考中。 研究員(非常勤研究員・湯川研究員)については近日中に公募が出る。 B. 法人化 議論は進行中であるが行き先は不透明である。 C. 21世紀COE 21世紀COEの一貫として、COEビジター制度が認められた。 3. 次期シンポジウムについて 西さん(新潟大)より次期理論懇シンポジウム(2004年度)についての提案が 行なわれ、了承された。 タイトル (仮) 「大規模将来計画と天文学の将来」 光天連、高宇連、宇電懇と共催 SOC 西さん(新潟大) 須佐さん(立教大) 和田さん(国立天文台) LOC 樽家さん(東大) or 藤田さん(国立天文台) 場所 東大 or 国立天文台 4. 日本の理論天文学の改訂について 山田さん(早大)より2004年度に日本の理論天文学の改訂を行なうとの 連絡があり、了承された。改訂については長滝さん(東大)が担当するとの 連絡があり、了承された。 5. シミュレーションワーキンググループより 須藤さん(東大)より昨年度のシミュレーションワーキンググループに於ける 活動報告が行なわれた。 9月 理論シミュレーションワーキンググループ発足 10/31 要望書を台長(海部さん)に提出 11/17 台長より回答を受ける。 12/3,4 計算機共同利用ユーザーズミーティングにて経過報告、議論を 行なう。 1月中旬 台長からの回答に対する返答書を提出する。 今後の課題としてアピールを増やす(ex. 天文月報等でシミュレーションの 成果報告を行なう)ことやキープロジェクトの提唱が必要であると提案された。 6. 地球シミュレーターからの報告 森さん(専修大)より昨年度の地球シミュレーターに於ける成果報告(プラズマ、 MHD計算等)が行なわれた。 7. 会費・選挙の方法について 山田さん(早大)より理論懇の会費・選挙についての見直しの提案が 行なわれ、それに対する議論が行なわれた。 A. 会費について 現行 2000円/yr (学生 1000円/yr) 残高 95万235円 未収金 235万8000円 未収金が多いことが問題として挙げられた。それを改善するための提案として a. 現行の10年滞納で除名 -> 5年滞納で除名とする b. 理論懇シンポジウムの際に集金する c. 5年分を一括で払うと半額にする などが挙げられた。その提案に対して a. 銀行引き落としを利用してはどうか Ans. コストの面からあまり現実的ではない b. 海外在住者の滞納期間をどのように設定するのか Ans. 海外在住者は会費が免除されるので申請すれば除名の心配はない c. 滞納者確認のwebに入るパスワードを忘れてしまった時、 どうすればよいのか Ans. 会場では答えがあった。また,周囲の会員に聞いて欲しい などの議論が行なわれた。 これらの質疑応答の後,会費改定の方針は基本的に了承され, 次期会計年度からの施行の予定となった。 B. 選挙について 理論懇が行なっている選挙について、投票率を上げたい、又予算を下げたい との理由からwebによる投票(但し 郵送による投票を選択出来るオプションを つける)の実施が提案された。 まずはそのようなwebによる投票がうまく機能するのか、テストする期間 及び予算が必要であると提案され、了承された。 8. 物理学会領域化について 樽家さん(東大)より物理学会の領域化に伴う問題点と理論懇の果たすべき 役割についての提案が行なわれた。 A. 領域化に移行するのであれば、どういう形で移行していくかという 問題(領域代表の選出法、領域の区切り方など)を検討すべきである という提案が行なわれた。 B. 宇宙線分科会の現状としては 宇宙線(実験)はCRC総会にて領域制への移行が了承された。 宇宙線(理論)=宇宙物理、X線、重力波は九州大学にてインフォーマル ミーティングを開く予定である、との報告が行なわれた。 又、他の4分科(素粒子論、素粒子実験、原子核理論、原子核実験)は概ね 賛同の方向であるとの報告が行なわれた。 上記5分科の調整を行なう話合いが行なわれるであろうが、その委員会と して宇宙線グループとしてはCRCのみ名前が挙げられており、理論の人間の 意見が反映されないのではないかという懸念が報告された。 C. 領域化に伴い、理論の意見が反映されるようにするべく、 a. 理論の委員会として理論懇が活動すべきなのではないか b. 宇宙線(理論)として領域化するよう、働きかけるべきなのではないか c. 領域の名称として宇宙物理という名称が入るよう働きかけるべきなのでは ないか(ex. 宇宙線・宇宙物理領域) などの提案が行なわれた。 補足: 1月8日に開催された「素核宇領域化検討 WG」の結果, 領域名を 「宇宙線・宇宙物理領域」にするという方針になった。 以上 ──────────────────────────────────── 蜂巣 泉 理論懇事務局